不動産取得税の軽減
住宅と土地の不動産取得税は、控除と減額で0円になる場合もあります。税率、建物の控除額、土地の減額の計算式、令和8年4月以降の変更点を都道府県の案内から整理します。
税率と課税標準の特例
不動産取得税は、土地や家屋を取得したときに都道府県が課税する税金です。滋賀県・鹿児島県の案内では、平成20年4月1日から令和9年3月31日までの取得について、税率は土地と住宅が3%、住宅以外の家屋が4%とされています。また、令和9年3月31日までに取得した宅地等(宅地および宅地評価された土地)は、課税標準が価格の2分の1になります。
住宅の控除額
| 区分 | 控除額(1戸につき) | 主な要件 |
|---|---|---|
| 新築住宅(特例適用住宅) | 1,200万円 | 床面積40㎡以上240㎡以下(令和8年3月31日までの取得は50㎡以上) |
| 新築の認定長期優良住宅 | 1,300万円 | 令和13年3月31日までの取得 |
| 中古住宅:平成9年4月1日以降の新築 | 1,200万円 | 取得者本人の居住、床面積要件、耐震基準 |
| 中古住宅:平成元年4月1日〜平成9年3月31日の新築 | 1,000万円 | 同上 |
| 中古住宅:昭和60年7月1日〜平成元年3月31日の新築 | 450万円 | 同上 |
| 中古住宅:昭和56年7月1日〜昭和60年6月30日の新築 | 420万円 | 同上 |
| 中古住宅:昭和51年1月1日〜昭和56年6月30日の新築 | 350万円 | 同上 |
中古住宅は、昭和57年1月1日以後に新築されたもの、または取得日前2年以内に建築士等の調査で耐震基準適合の証明を受けたものが対象です(鹿児島県の案内)。控除額は建物の価格から差し引かれ、価格が控除額より小さい場合は価格が上限です。
住宅用土地の減額
住宅の要件を満たす家屋の敷地は、次のうち多い方が税額から減額されます。
- 45,000円
- 土地1㎡当たりの価格 ×(住宅の床面積×2、上限200㎡)×3%
令和9年3月31日までに取得した宅地等は、1㎡当たりの価格を2分の1にして計算します。新築住宅用の土地は、土地の取得から一定期間内(原則2年以内、令和13年3月31日までに取得した土地は3年以内)に住宅が新築されることが条件です。
土地の税額の試算(本稿の計算)
条件:宅地120㎡、固定資産税評価額1,200万円(1㎡当たり10万円)、住宅の床面積100㎡。
| 手順 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 課税標準(宅地の特例) | 1,200万円×1/2 | 600万円 |
| 税額(減額前) | 600万円×3% | 180,000円 |
| 減額(計算式) | 10万円×1/2×200㎡×3% | 300,000円 |
| 減額(45,000円との多い方) | 300,000円 | 300,000円 |
| 納める税額 | 180,000円−300,000円(0円が下限) | 0円 |
同じ評価額でも、住宅の床面積が小さいと減額が小さくなります。床面積60㎡なら減額は10万円×1/2×120㎡×3%=180,000円で、税額は0円です。床面積が40㎡なら80㎡分の120,000円で、60,000円が残ります(いずれも本稿の計算)。
令和8年4月1日以降の取得で変わった点
滋賀県・鹿児島県の案内では、令和8年4月1日以降の取得について次の変更が示されています。
- 新築・中古住宅の特例の床面積要件が「50㎡以上」から「40㎡以上」に(240㎡以下は同じ)
- 免税点が、土地10万円未満→16万円未満、建築による家屋23万円未満→66万円未満、売買等による家屋12万円未満→34万円未満に
軽減の多くは申告や申請が必要です。申告の期限や方法は都道府県ごとに定められているため、物件所在地の都道府県税事務所の案内を確認します。東京都主税局のページでは、令和8年1月5日から申告・申請時の登記事項証明書の添付を省略できるようになったと案内しています。
相談先・申込先の選び方
不動産取得税の窓口は、物件が所在する都道府県の県税事務所(東京都は都税事務所)です。納税通知書が届いてから軽減の申請をする場合もあるため、取得後に届く書類を確認し、控除の適用漏れがないか問い合わせてください。マンションの敷地持分の減額計算など、個別の計算は税事務所に確認するのが確実です。
確認日:2026年10月12日。本文中の金額のうち「本稿の計算」と記したものは、出典の税率・料率を使って当サイトが計算した例で、実際の税額・費用は物件の評価額や契約条件で変わります。
費用と条件を分けて、ひとつずつ確かめよう。